戦国武将隊が行く!岡山の山城第一弾「医王山城(いおうやまじょう)」

岡山県の北部、美作エリアには中世の山城がぎょうさんあるんじゃ。
美作エリアの各中世山城保存会が集まって作っている「美作の中世山城連絡協議会」。これに属する医王山城(いおうやまじょう)保存会主催・津山市清泉公民館共催による医王山城登山会に岡山戦国武将隊の角南友行と戸川秀安が参加した様子と、岡山美作の山城の魅力、5月に運行される「みまさかスローライフ列車」の停車駅であり、映画「男はつらいよ」のロケ地でもある「美作滝尾駅」をご紹介してまいろう。
掲載日:2023年04月26日
  • ライター:岡山戦国武将隊
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医王山城(いおうやまじょう)全景

津山市吉見に位置する医王山城は、加茂川を見下ろす標高340mの医王山山頂に築かれ、美作から因幡にぬける街道の要衝として南北朝時代まえから存在したと思われる中世山城なんじゃ。
注目されるのは、戦国時代の毛利と我々宇喜多の攻防!
麓右に見える木造家屋は、「男はつらいよ」最終回のロケ地、因美線・美作滝尾駅。
ではまいろう。

登山会開会式

9時30分に受付を済ませて10時より医王山城保存会の佐々操顧問による開会のあいさつ。参加者は総勢70名。県内はもとより、県外からも多くの山城ファンの方々がお越しいただいておった。初めて山城に登る方もチラホラ。ちと不安げな様子じゃ。

登山開始!整備された登山道

医王山城保存会の皆さんよにより、28年前に3年かけて整備された岩尾寺脇にある登城口から登ると、比高差約150mを約30分で本丸へ到着じゃ。

山城に登った時いつも思うのじゃが、我ら山城ファン、ハイキング愛好者、登山者が安全に楽しく登れるのも地元保存会や守る会の方々の年間通しての努力と汗と愛の賜物なんじゃ。いつも頭の下がる思いで感謝しており申す。

次々と現れる遺構

この医王山城、実際に戦いのあった城だけに、防御施設も各所に工夫が凝らされたものであった。
当時、我ら宇喜多軍は毛利軍の籠るこの城に攻めかかっておったんじゃが、城は落とせなんだ。城の内側からみてみると、「こりゃ攻めきれんわな」と納得いたした。敵ながらあっぱれ、見事な守り堅き城であった。

医王山城縄張り図と山城の楽しみ方

縄張り図とは城の見取り図のことじゃ。医王山城は尾根の上に築かれているのがよくわかる。
山城を見るときには、行きは城攻めしている側の功城兵の気持ちになって登ってみると良い。あそこに敵がいたらやられてるな!とか、今自分はやられたな!とか思うはずである。帰りは、城を守る側の兵の気持ちで降りていってみよう。あそこから敵が来たら矢を射るぞ!とか、あの竪堀から敵が来たら石を投げつければ撃退できるぞ!とか。
そんな気持ちで見てみると山城の面白さや魅力、そして山城の凄さがよーくわかるはずじゃ。城は心の目で想像して見るがよい。

山頂からの眺めは最高

山頂では美作の中世山城連絡協議会の長瀧事務局長より医王山城の歴史と毛利と宇喜多の功城戦の解説があり、歴史を知ることでよりこの城を楽しめた。
山頂本丸からの景色は抜群!広く美作を見渡すことができる。ここに城を築いたのにも納得じゃ。
眼下には映画「男はつらいよ」最終回のロケ地、因美線の美作滝尾駅が望めるんじゃ。未だに多くのフーテンの寅さんファンの方々がおとずれている。
【医王山城】
所在地:津山市吉見

子供たちも山城デビュー

子供達も今回多く参加していたのじゃが、子供たちの登るスピードにはついてゆけぬ。元気なわっぱどもじゃった。
本丸で鯉のぼりを上げ、三の丸からは狼煙も上がりとても楽しそうじゃった。

美作の山城を見に行くには?

山城を見るにはやはりまず情報を集めること。行ったはいいが、登り口がわからないなんてよくあることなんじゃ。先に紹介した、美作の中世山城連絡協議会に問い合わせてみられよ。協議会には美作の各山城保存会が9加盟しており、たくさんの山城の情報が得られるはずじゃ。
協議会では美作の山城マップ(山城25城+津山城)を発行しており、これを手に入れることをおすすめする。各城の歴史や縄張りなど、QRコード付きマップも掲載されておるのでとても便利じゃ!
あと、二人以上で行くことをおすすめするでな。

【問い合わせ】
美作の中世山城連絡協議会
TEL:090-9418-7150(担当:長瀧)
E-mail:yamajiro@mx1.tvt.ne.jp

みまさかスローライフ列車の停車駅「美作滝尾駅」

医王山城麓の因美線 美作滝尾駅は、鉄道ファンの方々に人気の5月に運行される「スローライフ列車」の停車駅になっておるんじゃ。
鉄道マニアの皆さんは知っておられるやもしれぬが、先ぼど我々が登った医王山城、ここの山頂本丸から田園の中を走る因美線の線路が一望できるのじゃ。撮影スポットの穴場じゃな。
登城口の岩尾寺には駐車場がないので、公共機関でのお越しをおすすめする(美作滝尾駅より徒歩約15分)。山城に登るときは、マナーを守ってご安全に登って下され。

【2023春のみまさかスローライフ列車】
運行日:2023年5月13日(土)・14日(日)
料金:乗車券のほかに、普通列車の 指定席券 おとな530円、こども260円が必要

映画「男はつらいよ」のロケ地でもある

小さな木造駅舎もなかなか見んようになったのう。趣あってなかなか良いものじゃな。我々が訪れたときにも映画ファンの方が来ておられた。
2023年5月13日(土)14日(日)のスローライフ列車停車時には、おもてなしイベントや鉄道グッズが販売されるらしい。

【美作滝尾駅】
所在地:津山市堀坂

盛りだくさんの医王山城、
山城ファンも寅さんファンも鉄道ファンも存分に楽しまれよ。
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