岡山観光はやっぱり定番の岡山城から!珍しい天守内のカフェも紹介

令和の大改修により2022年にリニューアルオープンした岡山城天守。以来、全国のお城の来城者ランキングでも5位(※)に入るなど、多くの観光客の方々が訪れているのじゃ。岡山城を拠点に活動する我ら岡山戦国武将隊メンバー総出で、「なぜ岡山城はこんなにも人気なのか?」という理由を改めて探ってまいった。
※『お城ファンが実際に訪れた日本のお城ランキングTOP300(2023年版)』
掲載日:2024年09月19日
  • ライター:岡山戦国武将隊
  • 362 ビュー

岡山城とは?

「岡山城」を最初に築いたのは宇喜多直家。その子の秀家によって、豊臣秀吉の協力のもと現在の「岡山城」の原型が出来上がった。戦災で焼失した天守もこの時(1597年頃)に完成し、外観3層内部6階で、外壁は黒い板でおおわれていたので別名「烏城(うじょう)」と呼ばれておる。その後領主となった小早川秀秋、池田氏により城は徐々に拡張・整備され現在残っている姿になったのじゃ。焼失した天守は1966年外観が復元され、2022年の令和の大改修によりリニューアルされておる。

岡山城天守の内部(1階~3階)

外観は3層だが内部は7階になっており、1階は体験記念撮影コーナー「体感戦国絵巻」、2階は池田光政と綱政「江戸時代の岡山」、3階は「それぞれの関ヶ原」とテーマが決まっていて、それぞれ詳しく展示物とともに解説されている展示施設になっているのじゃ。

岡山城天守の内部(4階~6階)

4階は岡山戦国の表舞台へ「宇喜多直家と秀家」、5階は「今につながる城下町」、6階は”烏城“岡山城の魅力「最上階の姿」がテーマの展示。塩蔵1階は岡山の忍者にまつわるコーナーで、ゲームなども楽しめる。そして岡山のお土産が買える「金烏城商店」もある。
天守の内部では映画やテレビでおなじみの岡山市出身の歴史学者・磯田道史先生による監修で、楽しみながら岡山城の歴史を知ることができるんじゃ。

体験コーナーでは戦国時代・江戸時代を体感

1階の体験コーナーでは無料でお姫様やお殿様になる着付け体験ができができたり、刀や鉄砲を手に取り、実際の重さ感じることができる。

馬や駕籠に乗って記念撮影出来るスポットも人気

その他に、馬や駕籠に乗ったりして記念撮影の出来るスポットも人気。この勝姫様のような凛々しい写真を撮ってくだされ。駕籠の隣にはお殿様お姫様用の雪隠があり、中には黄金に輝く○○○が鎮座していた。あなたも跨ってみられるとよい!

なんと天守内にパフェの食べられるカフェが!

天守の1階には、全国的にも珍しい天守の中で美味しい飲物やパフェが食べられる「烏城カフェ」があるんじゃ。名物は季節ごとに変わる「お城パフェ」! このお城パフェを1年かけて全種類食べ尽くしたのが、津山から偵察に来ておった作州忍者鶴山隊のともちピンク殿。彼女に案内していただこう。
お城パフェはメロンパフェ、イチゴパフェ、そして岡山名物マスカットのパフェと桃のパフェ!上にお城のモナカがのっかっておる。さらに抹茶味の「宇喜多パフェ」もある。宇喜多パフェは宇喜多家の旗印・児の字のモナカがのっておる。ともちピンク殿によると、夏の時期に食べることのできる桃のパフェは今まで食べた桃のパフェの中で一番のおいしさだったとか。さすが岡山の名産・白桃を使っているだけのことがあるのう。

岡山のお土産盛りだくさん「金烏城商店」(地下1階)

地下1階には岡山のお土産が勢揃いしておる「金烏城商店」がある。きびだんごなど、岡山の定番のものから、桃・マスカット・ジーンズなどを使った岡山らしい土産物や岡山の地酒・地ビール、岡山城グッズなどもそろっておる。人気の御城印もここで購入することができる。

誰でも天守を貸し切りできる!

岡山城のもうひとつの人気の秘密が、個人、団体向けの岡山城天守夜間貸し切りサービスがあることじゃ!このサービスを使ってリニューアルオープン以来、多くの方々が利用し大好評なんじゃ。お値段もお手頃。結婚式、各種オフ会、企業や団体の会合や式典、接待など利用目的も様々。天守内で飲食もできるんじゃ。貸し切れば天守の中にいるのは関係者だけというこの特別感を是非味わっていただきたいものじゃ!

お城で備前焼体験(備前焼工房)

烏城公園内には備前焼工房もある。ここでは小鉢や箸置き、角皿などをろくろを使って粘土から作る備前焼体験ができる。ともちピンク殿に体験いただいた。出来上がった作品は工房で焼き上げ、約2ヵ月で手元に届く流れになっておる。お値段もお手頃で、時間も30分~1時間位なので気軽に体験できるんじゃ。焼物作り初体験のともちピンク殿も「スタッフの方が丁寧に教えてくれるので、はじめての方でも安心です。思っていたよりもいいものが作れてとっても嬉しいです」と言うておった。

マニアックな見どころ①方向によって違って見える天守

岡山城天守は見る方向によって全く違う姿に見える珍しい天守なんじゃ。多くの方は天守前広場や後楽園に向かう月見橋方向から見る、どっしりと安定感のある岡山城天守というイメージじゃろう。じゃが、東側から見る天守は同じ天守とは思えないほどスマートで細長い姿をしておる。これは1階平面が正方形ではなく不等辺五角形になっておるからなんじゃ。最後のマップにスマートな天守を見られる場所を示しておこう。石山公園の下より出航している「おかやま旭川遊覧クルーズ」に乗ると、船に乗りながらにして岡山城天守の様々な姿を堪能できるのでお勧めじゃ。

マニアックな見どころ②100年ぶりに姿を現した石垣

岡山城の二の丸の西側には堀に沿って石垣が築かれておるのを見ることができるのじゃが、この城内側の石垣は、なんと昨年(2023年)、約100年ぶりに姿を現したのじゃ。明治になって理由は知らぬが盛り土をされ石垣を埋めておったのじゃ。数年前に発掘で発見され、3年前から修繕整備されておった。岡山城も本来の昔の姿に徐々に戻ってきておるのじゃ。

マニアックな見どころ③月見櫓だけじゃない!もう一つの現存櫓

天守の西側の岡山城本丸中之段に三層の月見櫓がある。この櫓は岡山空襲時の被災を免れた建物なんじゃが、岡山城にはもう1棟現存櫓が残っておる。旧岡山市民会館への道を挟んだ西側、かつての西の丸(旧内山下小学校の敷地内)に西の丸西手櫓がある。数年前までは東側からしか見ることができなかったが、櫓のすぐ前にあったマンションが取り壊されたため、今は岡山シンフォニービル側(路面電車「城下」電停前の紫色の円柱ビル)から櫓の西側も良く見ることができるようになっておる。

マニアックな見どころ④パワースポット蓮華石

ここはあまり知られておらぬが、二の丸から不明門に向かう石段を登り切った所に蓮華石というパワースポットがある。歯が痛い人が祈ると痛みがなくなるという蓮華を彫った石なんじゃ。岡山藩士は虫歯が痛むとき、この蓮華石に祈っていたのじゃろうか。風化が進んでいるのか、蓮華の形はよくわからぬが、探してみて下され。…と書いてしもうたが、岡山城天守閣の学芸員の方によると、「岡山名所図絵」に“御城内の共腰掛の南の石垣に蓮華の形を掘った石があり…"とあるので、この付近だったのだろうが、現在の調査では特定は難しいということじゃ。どなたか探してみてくだされ。

マニアックな見どころ⑤地下に眠っている宇喜多の石垣

月見櫓のある本丸中の段に、2箇所柵に囲まれた階段で下に降りれる場所があるんじゃが、地下に埋もれた石垣が露出展示されておる。この石垣は宇喜多秀家が創建時に築いたものなんじゃ。宇喜多家のあとの城主である池田家により岡山城が増改築されていった過程で埋められていたものが、1993年に発掘で発見されたのじゃ。

ボランティアガイドさんによるお話も聞ける

岡山城天守のすぐ隣に岡山市観光ボランティア案内所がある。岡山市観光ボランティア活動連絡会(おかやまももたろうガイド)の黄緑色の帽子と上着を着たボランティアガイドの方々がおり、岡山城を無料でガイドしてくださるんじゃ。おもしろ楽しくスムーズに岡山城を観光できるじゃろう!

【定時ガイド】
案内時間:10:00~16:00(10:00~、11:30~、13:00~、14:30~の4回)
ガイド休止日:第3木曜日、年末年始(12/26~1/6)、8月、雨天、猛暑日、警報発令日

年間通じて盛りだくさんのイベント

リニューアルオープン以来、夏や秋の夜間イベント、謎解きゲームやゲームアプリとの連携イベント、全国の武将隊などが参加したステージ(上の写真)など、様々なイベントが岡山城内及び隣接の石山公園、岡山後楽園などで開催されてきた。今後も子どもから大人まで楽しめるイベントが開催される予定じゃ。いつ来ても楽しめる岡山城になっておる。イベント情報は岡山城の公式サイトなどをご覧くだされ。

岡山城へのアクセス

名物・桃ボートでは行けぬが、JR岡山駅からの道案内じゃ。

【JR岡山駅から】
(路面電車)路面電車の東山行き乗車約5分、「城下」下車、徒歩約10分
(バス)岡電高屋行き・東山経由西大寺行きバス「県庁前」下車、徒歩約5分
(車)山陽自動車道・岡山ICより東で約20分
※岡山城の専用駐車場はありませぬが、天守閣に一番近いのは烏城公園駐車場。岡山後楽園も一緒に観光するなら岡山後楽園駐車場が便利じゃ。

おしまいに

「岡山城」の魅力を紹介してまいったが、他にも桜の時期の旭川沿いの桜並木と桜カーニバル、春・夏・秋の「烏城灯源郷」の美しきライトアップなど四季折々違った風景も魅力じゃ。JR岡山駅東口から一直線に続く電車通り(桃太郎大通り)の先に「岡山城」と「岡山後楽園」はある。2024年10月・11月は毎週末イベントも予定されておる。我々岡山戦国武将隊も皆様をおもてなしする予定じゃ。岡山城でお待ち申し上げておる。

同じテーマの記事

このライターの記事