御城印とは?
お城ファンの間ではそのお城へ行った記念に御城印なるものを購入するというのもすでに定着してきた感もある。
日本全国、主だったお城の多くで御城印が発行されていて、それを登城した記念やお土産に購入される方も多い。この御城印を集めて回るコレクターも最近多いんじゃ。
そしてこの御城印の売上の一部は、そのお城の維持管理にも使われておるんじゃな。
これはとても意義のあることじゃ。
岡山にも御城印を発行している城がたくさんある。今回はこの御城印を集めてまいった様子とそのお城と近隣のお勧めスポットをご紹介しよう。
取材順に前編では高越城、岡山城、津山城、備中松山城。
後編では備中高松城、有漢常山城、砥石城、そして御城印集めの楽しみ方の予定となっておる。
1.高越城/井原市
伊勢氏時代にこの城で生まれた伊勢新九郎盛時がのちの小田原・後北条氏の北条早雲なのじゃ。なんと早雲は岡山県の出身であったのじゃな。
高越城址顕彰会の方々がご案内くださったのじゃが、城の草刈りなどの整備・保存活動や早雲生誕地である高越城をより世に知らしめるべく日々の活動に頭の下がる思いでござった。
井原市では「北条五代」を大河ドラマに!と署名活動をしておる。城址にも置いてあったのでわれらも署名してまいった。
高越城御城印
背景には、高越城の眼下に迫る小田川と山陽道がデザインされ、交通の要衝であったことがよく伝わる。 また、早雲が文明3年(1471年)に発給した禁制が法泉寺に伝わっていて、その禁制に残る早雲青年期の井原時代の花押もあしらわれておる。
【御城印販売所】
①井原市観光案内所(井原駅内)
所在地:井原市七日市町944-5
営業時間:9:00~17:00
休業日:12月29日~1月3日
御城印:300円
②井原市文化財センター「古代まほろば館」
所在地:井原市井原町333-1
開館時間:9:00~16:30
休館日:月曜日(月曜日が祝日等の場合はその翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
高越城近場のお勧めスポット 平櫛田中(ひらくしでんちゅう)美術館
今年4月に「新たな井原市の芸術交流拠点」をコンセプトにリニューアルオープンしたばっかりなんじゃ。代表作≪鏡獅子≫の原寸大パネルやスマートフォンで360度様々な角度から鑑賞できるAR鏡獅子も登場。
田中のとてもリアルに表現された作品をみていると、こちらに何か訴えているような、見ていて色々なことを考えてしまうような不思議な感覚じゃった。初めて平櫛田中の作品を見る者は、きっと驚くじゃろう。
【井原市立平櫛田中美術館】
所在地:井原市井原町315
TEL:0866-62-8787
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
料金:一般500円(15名以上の団体 400円)
2.岡山城/岡山市
昨年改修工事を終えてリニューアルオープンしたばかりで、外壁の黒と金箔瓦のコントラストがすごく映える天守なんじゃ。
岡山後楽園側から見た天守は旭川に天守が映りとても綺麗じゃ。
岡山城御城印
通常版は岡山城にゆかりがある城主の家紋や旗印が4つあしらわれ、「岡山城」と大きく書かれたデザイン。
家紋は宇喜多氏の旗印と家紋「児文字」(左上)、「剣片喰」(右上)小早川氏の家紋「左三つ巴」 (左下)池田市氏の家紋「備前蝶」(右下)という構成で、和紙風の淡黄紙に印刷されておる。
もう一つは金烏城と呼ばれるにふさわしい豪華版じゃ。
金色紙(裏面は黒紙)に岡山城天守と歴代城主の家紋が描かれている。
家紋は上に豊臣秀吉から宇喜多秀家が拝領した「五七の桐」、下右に池田氏の「備前蝶」、下中は小早川秀秋の「丸に違い鎌」、下左は宇喜多氏の「児文字」がデザインされている。
【御城印販売所】
金烏城商店(岡山城天守内売店)
所在地:岡山市北区内山下2-3-1
開館時間:9:00~17:30(最終入場17:00まで)
休館日:12月29~31日
入場料:大人400円、小・中学生100円 (売店のみ利用の場合は入場無料)
御城印:通常版300円、金色500円
3.津山城/津山市
天守の南東側の備中櫓(びっちゅうやぐら)が平成17年(2005)復元されておる。
岡山県有数の桜の名所でもある。
津山城を拠点に活動する作州忍者鶴山隊のメンバーでもある「津山観光ボランティアガイドの会」会長さんに忍者姿でご案内頂いたのじゃが、一二三段と呼ばれる麓から三段に石垣が積み重なっているのは圧巻じゃ。津山城の一番の魅力じゃと思う。この石垣の上には当時、日本有数といわれる多くの櫓が所狭しと建っていたんじゃ。ふもとの津山郷土博物館には縮尺150分の1の精密復元模型が展示されておるのでこれを見ることをお勧めじゃ。
津山城御城印
森氏の家紋「鶴丸」と森氏の後に津山藩主となった松平氏の家紋「三葉葵」の2つが並んだデザインの二種類がある。希望者には登城した日付を記入してもらえるのは嬉しいかぎりじゃ。
【御城印販売所】
津山城本丸・備中櫓
所在地:津山市山下135
TEL:0868-22-4572(鶴山公園)
備中櫓の開館時間:通常9:00~16:30、津山さくらまつり期間中9:00~18:30
休館日:12月29日~31日
入場料:大人310円(中学生以下無料)
御城印:300円
津山城近場のお勧めスポット 生姜料理薬膳・寺子屋カフェ~仁~
生姜料理薬膳・寺子屋カフェ~仁~というお店じゃ。まだオープンして1ヶ月というできたばかりのお店じゃった。津山は江戸時代から洋学、医学の盛んな町であったので、それで薬膳料理。そして津山は生姜の産地でもあるそうじゃ。津山尽くしのお店じゃな。
秀家殿は薬膳料理、明石殿はスパイスのみで作った薬膳カレーを注文。
生姜ご飯の上に乗っけてもらった生姜入りの特製チリメンジャコが美味かった。食後のクラフト美作国コーラもクラフトコーラ好きの方にはおすすめじゃ!
薬膳料理ということでちょっとお高いのかなと思いきや、とってもリーズナブル。7月からはホテルも併設オープンするそうじゃ。これは良い店を見つけたやもしれぬ。
生姜料理薬膳寺子屋カフェ仁
所在地 岡山県津山市西新町 73
OPEN 7:00~17:00 定休日 なし *夕方からの予約はお問い合わせ下さい。
問合せ 公式LINEより
4.備中松山城/高梁市
備中松山城は国指定重要文化財の現存天守のある城で、標高430mの臥牛山小松山山頂にある山城なんじゃ。10月・11月には雲海に浮かぶ天空の山城がよく見られることでも有名じゃな。そして猫城主さんじゅーろーがいることでもよく知られておる。
備中松山城御城印
もう一つは猫城主さんじゅーろーの御城印。さんじゅーろーの肉球がデザインされていてとってもかわいい!
【御城印販売所】
備中松山城券売所(本丸入口)
所在地:高梁市内山下1
営業時間:9:00-17:00(4~9月)/9:00-16:00(10~3月)
休業日12月29日~1月3日
大人:500円、小・中学生200円
御城印:300円
備中松山城近場のお勧めスポット 昔ながらの駄菓子屋さん
駄菓子屋といっても昔ながらの販売スタイルの今となってはとても珍しい駄菓子屋さんなんじゃ。種類も迷うほどたくさんあって、お店のおばあさまに好みの菓子を伝えるとスコップで菓子をすくい、グラム売りなのでとても年季の入った秤で計って白い紙袋に詰めてくださる。60代以上の方には子供のころのとても懐かしい景色が蘇るじゃろう。若い方には逆に新しく映り、わくわくするやもしれぬな。
お店の方にお聞きすると、この地で60年ずっとこのスタイルで営業されておるそうじゃ。菓子の入っているケース(ブリキの箱の上に木枠のガラスの蓋がある)は、古いものは90年前のものを今だに使っておるそうじゃ。
店内に何気なく飾っているせんべい用の金型や屋号の入ったグリコの飾り鏡など、とても歴史を感じる何か懐かしい思いになるお店じゃった。
【植田菓子店】
所在地:高梁市東町1889
TEL:0866-22-3294
営業時間:9:00~18:00(日曜日営業)
定休日:不定休
※駐車場は有りませんので近隣の駐車場をご利用ください。(JR備中高梁駅から徒歩15分)
岡山の御城印を集めてみた!【前編】はこれでしまいじゃ。
【後編】では有漢常山城、砥石城、備中高松城。そして御城印集めの楽しさなど、コレクターの方のお話などもご紹介いたそう。