日本一の川柳の町! 久米南町で川柳スポットめぐり

「川柳の町」として有名な久米南町。この町には全国的にも珍しい川柳に関連したスポットがたくさんあります。今回は、久米南町内の川柳を楽しめるスポットを紹介します。
掲載日:2023年11月24日
  • ライター:久保山幸輝
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久米南町は「川柳のまち」

「川柳によって新しい町づくりをしよう。同じやるなら日本一の川柳町を築こう」を合言葉に、1948年に久米南町の川柳普及運動が始まりました。戦後の混乱の中で、川柳は「紙と鉛筆だけあればどこでもできる、誰でもはじめやすい文学」ということから選ばれました。
この活動は、1949年に発足した「弓削(ゆげ)川柳社」を中心に進められています。町内のグループや学校などで川柳創作が楽しまれ、多くの句が生まれてきました。毎年、県外からも人が集まる全国的な大句会も開催されています。そして長年の川柳普及活動で、「久米南町といえば川柳の町」と言われることが多くなりました。
弓削川柳社では毎月「紋土(もんど)」という句会報を発行。2023年(令和5年)5月号で900号を突破したそうです。「川柳の町」としての歴史の長さを感じます。

句会報「紋土」を購読されたい方は、弓削川柳社にお問い合わせください。
TEL 086-728-2021

川柳による町づくりが進められてきた久米南町内には、川柳関連スポットが数多くあります。

300基以上の句碑がある川柳公園

1977年に完成した川柳公園。公園には句碑(川柳が彫られた石碑)が300基以上あります。
300以上の川柳を見て楽しむことができる場所。ひとつひとつじっくり読むと、1日では時間が足りないくらいです。

川柳に特化した公園は全国的にも数少なく珍しいスポットです。
句碑はすべて自然石で作られ、地元の人だけでなく、全国からの応募作や著名人の句も見ることができます。
毎年数基ずつ新しい句碑が作られています。

川柳公園には、第1公園、第2公園、​川柳の小怪(こみち)があります。全て歩いてすぐ行ける場所にあります。
第1公園には約50基の句碑があり、全国的に有名な歌人、長谷川紫光さんの句碑もあります。
※写真は長谷川紫光さん句碑ではありません。
第2公園は、第1公園から徒歩約2分の場所にあります。ここには約250基の句碑が設置されています。
 
句碑は、公園内のいたるところにあります。
川柳公園では季節の自然が楽しめます。
秋はきれいなモミジの紅葉が見られます(取材日の11月上旬は色づきはじめでした)。
春には桜やつつじも咲きます。
春の川柳公園の様子。桜の名所です。(写真提供/久米南町役場)
川柳公園は丘の上に位置しており、 第1公園にある展望デッキからは久米南町中心部が一望できます。
川柳の小径(こみち)は、丘の下から丘の上にある川柳公園に続く約200メートルの遊歩道。この遊歩道沿いにも句碑が建てられています。
川柳を楽しみながら散策できる場所です。

丘の下にある川柳の小径の入り口へは、久米南町役場の駐車場から歩くのが便利です。

【川柳公園】
住所:岡山県久米郡久米南町下弓削
(JR弓削駅からタクシーで約5分。または徒歩約20分)
駐車場:あり
入園料:無料
問い合わせ先:久米南町産業振興課(TEL 086-728-4412)

町の各所に川柳看板とかっぱ像

ちなみに、川柳の町のイメージから、久米南町のマスコットキャラクターはカッパをモチーフにした「カッピー」です。

町内には川柳看板とかっぱ像があります。ここは、久米南町役場からすぐの場所。
他にも、JR弓削駅から久米南町役場の間の歩道には、おじぎしているかっぱもいます。

商店街の軒先にかかる川柳のれん

久米南町役場からすぐ近くの上之町地区の商店街は、川柳が書かれたのれんがたくさん飾られています。
この取り組みは商店街の活性化を目指して始まりました。店舗や住宅の前に飾られた、たくさんののれんを眺めながら散策できます。

川柳のギネス記録認定!

さすが川柳の町 久米南町! 川柳のギネス記録を達成しています!!!

2014年に町制施行60周年を記念して「最大の川柳レッスン」のギネス世界記録に挑戦しました。一度に同じ場所で427人の方が参加した「世界最大の川柳レッスン」として見事認定されました。

この時のギネス認定証は久米南町図書館で見ることができます。
久米南町図書館には、川柳に関する図書も豊富に揃っています。

誰でも自由に詠める川柳投句箱(JR弓削駅)

これだけたくさんの川柳に触れたら、自分でも詠みたくなりますよね。
JR弓削駅の駅舎内には投句箱が設置されており、訪れた人々は自作の川柳を投稿できます。優秀な作品は久米南町の広報紙に掲載されることもあります。
投句用の紙と鉛筆は設置してあるので、思い浮かんだ川柳をいつでも詠んで投稿できます。

「川柳は紙と鉛筆があればできる」。
久米南町で川柳活動をはじめた当時の想いが、ここでも叶えられています。

まとめ

川柳の町 久米南町には川柳を楽しめる場所がたくさんありました。
たくさんの句の中からお気に入りの句を見つけるのも良さそうです。
そして最後にはぜひ、一句詠んでみてください。
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