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カンヌ国際映画祭でも賞賛の嵐!映画『やまぶき』のロケ地を巡ってみた!

真庭市を拠点に農業に携わりながら、地方に生きる人々にフォーカスした映画を製作する山﨑樹一郎(やまさきじゅいちろう)監督の長編第3作の『やまぶき』。
初めて16ミリフィルムで撮影された本作は、陽の当たりづらい場所にしか咲かない野生の花「山吹」をモチーフに、資本主義と家父長制社会に潜む悲劇、その果てにある希望を描いた群像劇です。
真庭市を中心に撮影が行われたそのロケ地を巡ります。

■『やまぶき』は2022年11月5日(土)より渋谷ユーロスペース、11月12日(土)より大阪シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、元町映画館、ほか全国順次公開されます。
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掲載日:2022年11月07日
  • ライター:酒井悠
  • 3015 ビュー

映画のあらすじ

©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE
"かつて韓国の乗馬競技のホープだったチャンス(カン・ユンス)は、父親の会社の倒産で多額の負債を背負い、岡山県真庭市に流れ着く。正社員への道が開けたと思われた矢先、不幸な事故に見舞われてしまう。

一方、刑事の父と二人暮らしの女子高生・山吹(祷キララ)は、交差点でひとりサイレントスタンディングを始める。この小さな田舎町でも、声が小さくても、いつか誰かの人生と繋がるかもしれない。

二人とその周囲の人々の運命は、本人たちの知らぬ間に静かに交錯する。"

蒜山ホースパーク/真庭市

チャンス(カン・ユンス)の生い立ちを説明する舞台となった蒜山ホースパーク(©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE)
予告編の冒頭で印象的な馬の眼差し捉えたシーンは、蒜山ホースパークで撮影されました。
山﨑監督が今回の作品のテーマのひとつとして、先のオリンピックの問題を取り上げようと思った際に、競技種目に乗馬があることに気付き、主人公チャンスの生い立ちを説明する舞台として、この地が選ばれました。
隣接する、ひるぜんジャージーランドとともに蒜山を代表する観光スポットでもあり、休日になるとファミリーやカップルで賑わう場所でもあります。
【蒜山ホースパーク】
所在地:真庭市蒜山中福田958-38
TEL:0867-66-5116
営業時間:10:00~16:00
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日※GW及び夏休み期間中は除く)

ラウンジ500/真庭市

様々な人間模様が交錯する雰囲気のあるバー(©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE)
今回の撮影地の中でも、山﨑監督のお気に入りの場所が、ラウンジ500だそう。
「こんな味のある場所は都会でもなかなかない」と山﨑監督が言う通り、初の長編作品の『ひかりのおと』でも撮影に使われました。
「とても大好きな場所で、真庭っぽくて、何かが起きそうな場所」との話の通り、映画の中でも印象的なやりとりが見られるシーンとなっています。
【ラウンジ500】
所在地:真庭市惣134-1
TEL:0867-42-1309
営業時間:20:00~24:00
定休日:日曜日

久世トンネル桜/真庭市

春には満開の桜が一面に広がる久世トンネル桜(©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE)
この作品のもうひとりの主人公である山吹が、彼氏の祐介を自転車に乗せて通るのが、久世トンネル桜です。

ラウンジ500と目と鼻の先の距離にある観光スポットです。
旭川堤防沿いに約180本のソメイヨシノが立ち並び、春に訪れると一面を彩る桜の姿に圧倒されます。

【久世トンネル桜】
所在地:真庭市惣付近

真庭市立中央図書館

祐介から大事な告白をされるシーンが描かれた場所(©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE)
真庭市の中央図書館は、2018年7月に旧勝山町役場跡に勝山図書館が移転し誕生しました。
岡山県初の "町並み保存地区" である「勝山町並み保存地区」にあり、勝山に縁の深い谷崎潤一郎の書籍コーナー、真庭市で取り組んでいるSDGs関連本コーナーなどが設けられています。
図書館の中に飲食スペースもあり、雰囲気も良くゆったりとした時間を過ごすのに最適な場所です。

【真庭市立中央図書館】
所在地:真庭市勝山53-1
TEL:0867-44-2012
開館時間:9:00~19:00(シアターは21:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、蔵書点検(年14日以内)

椿高下(つばきこうげ)の交差点/津山市

チャンスと山吹が出会うシーン(©2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE)
「異なる思想や出自を持つ人が出会う象徴的な場所」(山﨑監督)として、主人公の山吹がサイレントスタンディング(無言の抗議活動)として描かれるのが、この椿高下の交差点です。
映画のラストで、チャンスと山吹が出会うのもこの場所。実際にここで抗議活動をされているシーンを監督が目にし、インスパイアされたそうです。
椿高下は津山文化センターの斜向かいにある交差点で、ここから南に2kmほど行くとJR津山駅があり、城下町であった面影を感じられる地域があったり、おしゃれな飲食店や素敵な宿泊施設もあり、日常と非日常が交差する場所でもあります。

【椿高下の交差点】
所在地:津山市椿高下付近

津山城(鶴山公園)/津山市

山吹の父が、とある女性と逢引をするシーンで描かれるのが、津山市を代表する観光地である津山城(鶴山公園)です。
桜に縁取られた日本三大平山城(ひらやまじろ)として、兵庫県の姫路城、愛媛県の松山城と肩を並べる存在で、旅行雑誌の「桜の城下町」として表紙を飾り特集がされるほど。

津山を訪れたら必ず足を運びたいスポットです!
また、天守台にある石がハートのカタチに見えることから「愛の奇石」と言われている、城壁のハート型の石。

この奇石に触れると、カップルの恋が叶うとして、密かな恋愛&観光スポットになっているとか。
【津山城(鶴山公園)】
所在地:津山市山下135
TEL:0868-22-3310(津山市観光協会)
開館時間:8:40~19:00(4~9月)/8:40~17:00(10~3月)※さくらまつり期間中は7:30~22:00
定休日:12月29日~31日
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