「岡山県古代吉備文化財センター」ってどんなところ?
①埋蔵文化財の調査・研究
現在発掘中!備中国分尼寺跡
ここは国指定の史跡なので、開発に伴う発掘調査と違い遺跡を今後保存して活用し残すための発掘調査のため、特に気を遣う必要があるそうです。「備中国分尼寺跡」の寺域内は今まで発掘されたことがなく、2023年度が初めての発掘。2024年度はお寺の中心部の金堂跡等を発掘しているということです。調査が始まったばっかりだったのですが、多数の瓦や基壇と思われる部分などが出ていました。邪魔にならないよう作業エリアの外から見学することが可能です。9月中旬~下旬頃には現地説明会を予定しているということですので、どんな発掘成果が出るのかとても楽しみですね。
②出土品の調査
③遺跡を記録に残す
④出土品の保存・収蔵
⑤調査結果の公表と活用
出土品が見られる入場無料の展示室
(2・5・6・7枚目の写真は「岡山県古代吉備文化財センター」提供)
【岡山県古代吉備文化財センター】
所在地:岡山県岡山市北区西花尻1325-3
TEL:086-293-3211
開館時間:9:00~17:00
※土・日曜日・祝日も開館(臨時休館あり)
駐車場:あり
近年話題になった事業①「南山城」全面発掘
まずは、全国の山城マニアが沸いた南山城全面発掘!倉敷市の高梁川と小田川の合流地点にある「南山城跡」は、国土交通省の小田川合流点付替え事業に伴い計画地の中心部にあり、山ごと消滅することになったため発掘調査(2017年4月~2019年10月)が行われました。山城の全面発掘というのは極めて珍しい事例で、戦国時代当時の山城のありのままの姿、景観が現代に蘇るということもあり、全国のお城ファンに注目され多くの歴史ファン・お城マニアが訪れました。
消えた山城!
近年話題になった事業②岡山のお城バイブル編纂
これは文化庁の補助事業として進められた中世城館跡の分布調査の一環で、岡山県内の城館跡の保存研究に資することを目的に、調査に6年、報告書作成に1年、計7年の歳月をかけて実施された総合調査の報告書です。全国的に見ても岡山県内の城館の数はとても多く、分かっているだけでも1,100ヵ所以上。担当した職員は延べ28名。これらの全ての城館を文献から現地踏査までを含め調査したもので、1,423城が調査され、1,126城が掲載されています。発刊されてさほど時間も経っていませんが、岡山の山城を知る上でのバイブル的な存在になっています。報告書の配布は終了していますが、「岡山県古代吉備文化財センター」公式サイトのデジタル図書室で誰でも閲覧することができます。
岡山には素敵な山城がいっぱいあります!この報告書を頼りにぜひ、気になる山城を訪ねに来てください。