岡山市のカルチャーゾーン・出石町エリア
電停「城下」駅の界隈には岡山後楽園や岡山城、美術館が点在し、岡山市がカルチャーゾーンとして開発をすすめる出石町(いずしちょう)エリアがあります。
今回体験してきたホテル「A&A ジョナサンハセガワ」(A&A Jonathan Hasegawa)は、2019年10月、この地に誕生しました。風情ある建物やレトロな看板、アートが点在する町並みをぶらぶらと散歩しながら川沿いの小路を入ると、ひっそりと佇む案内板が見えてきます。
ホテルの外観をしばらく撮影していると、何人かの方が立ち止まって眺めていて、興味を持つ方の多さがうかがえます。2021年の春、こちらに初めて宿泊してきました。
いざ潜入!
鍵を渡されるのではなく、滞在中使えるキーワードを、玄関扉のタッチパネルに入力します。この入り方、「潜入」気分が高まり、さらにわくわくします♪ 外出時に、鍵やカードキーを持っていかなくてよいのも便利ですね。
さあ、いざ潜入します!
扉を開けると・・・
道路から地続きの1階から入ったはずなのに。入ったとたんに広がる立体構造の嵐!入り組んだ造りの空間が広がっています。自分がどういう場所に居るのか、わかるまでに時間を要しましたが、そんな体験も楽しいです。
ラウンジ
早速、荷物を置いて内部を巡ってみます。
建物を横断する巨大な「W」
建物を横断する強靭なコンクリート柱は大きなWの形をしていて、その柱を活かしたダイナミックな階段があります。この写真は階段の真下から撮影したのですが、屋根と外壁に使われている波板がこの柱にも波形にデザインされていました。上り下りするたび、窓からの光や景色とともに、建物のユニークな構造とデザインを全身で体感しているようでした。
作品を創られたお二人の「まち」を模倣して再解釈するという制作スタイルを、ここからも感じ取れます。
忍者屋敷にあるような扉をギイーッと奥に開くと、ラウンジとは全然違う雰囲気。ここが寝室です。今度は懐かしい古民家を思わせる低めの天井。屋根裏のような秘密めいた空間に、大きなベッドが綺麗にメイクされていて、夜が楽しみになります。
2階にあがってみます
まっすぐ見上げる景色は、神社への階段のようにも見えました。
かなり急な階段なので、本当に気を付けてください!
ドキドキしながら上っていくと・・・
パノラマが広がる窓からは、岡山のランドマーク、旭川に後楽園、岡山城まで臨め、橋や桜並木も眼下に見渡せます。この窓は切妻屋根の東側一帯のスリットで、覗く場所によって異なる景色が見えて写真のフィルムのようでした。窓からの景色は、実際に観るまでのお楽しみです♪
見たことのない天井高の、、、トイレです。天井を見上げると鏡があり、そこを撮影すると、こうなりました。
なんと2階分の高さが吹き抜けに!
ホテル1棟の中で、さまざまな天井高に出会えます。
出合頭
ホテル前の道にあった「出合頭」の文字。この表示、珍しいそうです。他のエリアでは「出合頭注意」などとなっており、これだけが書かれた場所はレアだとネットで話題に。出合いのラッキースポットとも言われているとか? この場所は確かに行き交う人が多く、この表示があると思うのですが、ここもなんだかアートな風景に見えたので紹介します。
ちょうど正面に「A&A ジョナサンハセガワ」が見えます。ホテルを楽しみたいので、近くの商店街で夕食をテイクアウトすることにしました。
生きたままの酵母が入った宮下酒造の地ビール「独歩」、ワイン通にも愛好者が多い、岡山県新見市哲多町のワイナリーdomaine tettaの白ワイン「tetta」。
岡山市中心部のホテルにいながら、岡山各地のお酒を味わえて嬉しいです。友人おすすめのお好み焼きと一緒にいただきました。いつか、酒造とワイナリーを実際に訪れてみたいです。愉しみがまたひとつ増えました。
【※2021年3月時点の情報 内容は変更する場合があります】
月を愛でながらのバスタイム、これも非日常の優雅な体験でした。
岡山県美作市の自家栽培の茶園「下山さん家のお茶」のほうじ茶と、岡山県新見市の地形と風土を利用して紅茶製造を行う紅茶農園「Early Morning」の紅茶。素敵なティーカップや湯飲みなど、カトラリーも豊富です。
「A&A Jonathan Hasegawa」―――これまでにない体験に、まだまだ興味が尽きません。くつろぐ、というより、体験する、がしっくりきます。訪れた人それぞれに、きっとその人だけのオリジナルの体験と想い出が創出されていくホテル、そんな気がしました。
宿泊施設<ホテル>4パビリオン獲得
※岡山県のホテルで唯一4つ星