白石踊とは?
源平水島合戦の戦死者を弔うために始まったと伝えられています。
お盆には、子供からお年寄りまで集まり、普通の盆踊りとして開催されますが、年に一度、装束を付けた姿を鑑賞できるツアーが行われています。
笠岡諸島 白石島への行き方
人だけが乗る旅客船はJR笠岡駅から徒歩約10分の場所にある笠岡港住吉乗り場から、普通船約35分、高速船約22分。
フェリーは、JR笠岡駅から徒歩約20分の場所にある伏越港から乗船し、約45分で到着します。
今回はツアーのためチャーター便で、住吉乗り場から出発しました。
島に到着!
名勝白石島と書かれた石碑は昭和初期のもの。
風光明媚な白石島は、古くからの景勝地だったことがうかがえますね。
白石踊をくわしく解説!
白石踊の曲は、ひとつの音頭で、音頭取とよばれる唄い手が太鼓にあわせ、ひとりで唄います。
音頭取は紋服、袴の姿で傘の下、浪々と唄いあげます。
太鼓をたたくのは90歳の島の男性で、唄い手との息もピッタリ。
曲は、江戸時代に伝えられた浄瑠璃や歌舞伎をアレンジしたものと伝えられています。
男踊
白石踊というと、この踊りを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
豪快な大きな振りで、見ごたえのある堂々とした踊りです。
黒の紋付着流しの上に白の紋付羽織、頭には竹皮の大きな笠をかぶります。
白の羽織が、夕陽の色に美しく映えていました。
娘踊
新嫁や嫁入り前の若い女性が踊ります。
指の動きが美しい、流れるような優美な踊りです。
藤紫の紋付振袖に、顔のまわりをあざやかな紫の布で隠しています。
金銀に輝く扇がひらめく様は、艶やかの一言でした。
女踊
主に中年以上の女性が踊ります。
手首と膝の動きが柔らかで、女性らしい華やかな踊りですね。
黒紋付の着物、てぬぐいで頭と両頬を覆い、端折笠(つまおりがさ)をかぶります。
奴踊
主に青年男性が踊ります。
若々しいきびきびした踊りで、はんてんの奴姿に白の半股引(はんだこ)、頭にははちまきを締めています。
一緒に踊りました
基本になるブラブラ踊、月見踊が覚えやすく、私もマスターできましたよ。
写真は笠踊で、男子高校生が踊ると、とても様になっていますよね。
当日はガイドやボランティアとして、多くの大学生や高校生、島出身の若い方が活動していました。
白石踊の伝統が、次の世代に受け継がれています。
島の方々、鑑賞ツアー参加者同士も踊るうちにすっかり打ち解けて、白石踊を楽しみました。
ユネスコ無形文化遺産認定
今回は、登録して初めての鑑賞会でもあり、証書の披露も行われて、参加者みんなで登録を祝いました。
白石島の歴史散策
弘法大師ゆかりの地開龍寺を中心に、ガイドさんから白石島の歴史を伺いました。
願いが叶う不動岩
岩のくぼみに額を当てて願い事を3回唱えると願いが叶うそうです。
私も頭に当ててみましたが、なにやら力を感じる、パワースポットでした。
空海修行の寺 開龍寺
巨石がまるで屋根のように覆いかぶさる、神秘な奥の院です。
こちらの尊像は、弘法大師自らが彫刻されたものと伝えられ、61年に一度のご開扉となっています。
レトロな建物もいっぱい
なかでもこの理容院は、現在も営業中。
週に何日かだけ、本土から理容師さんが訪れて営業するのだそう。
手押し車のお二人が、気持ちよく散髪されていました。
伊能忠敬が泊まった宿も
島の盆を楽しんで
今回はツアー用のチャーター便だったので、夜の便を特別に出していただいていますが、通常は16時発が最終便となっています。
美しい装束をまとった、古式ゆかしい白石踊を日帰りで鑑賞できるのは、年に一度だけ。
例年7月の土曜日に開催されるそうなので、笠岡市観光協会の公式サイトをチェックしてみてくださいね。