涙でネズミを描いた!水墨画の画聖雪舟ゆかりの地を訪ねる旅

水墨画の画聖雪舟ゆかりの井山宝福寺とお隣の般若院、雪舟の生誕地と言われている総社市赤浜を訪ねます。
上の写真は仏殿の天井画で、望月派の大家号山(ごうざん)和尚〈約250年前)筆の盤龍であり直径六メートル顧子雄輝を極め、当初夜々出でて白連池の水を呑み、里人がこれを恐れたので龍の目に釘を打ちこれを封じたと伝えられて俗に「水呑みの龍」と呼ばれています。
掲載日:2017年11月30日
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井山宝福寺(いやまほうふくじ)

仏殿の外観です。 11月中旬ころに紅葉がとても綺麗です。

井山宝福寺を紹介する動画をご覧ください。

禅僧になるため、幼くしてこの寺に入った雪舟は、禅の修行はそっちのけで、好きな絵ばかり描いて日々を過ごしていました。それに腹を立てた住職は、ある朝、少年を本堂の柱に縛りつけてしまうのですが、少し可哀想に思い、夕方になって、本堂を覗いてみることにしました。すると、少年の足もとで一匹の大きな鼠が動き回っているではありませんか。少年が噛まれては大変と思い、住職はそれを追い払おうとしましたが、不思議なことに鼠はいっこうに動く気配がありません。それもそのはず、その鼠は生きた鼠ではなく、少年がこぼした涙を足の親指につけ、床に描いたものだったのです。はじめ動いたようにみえたのは、鼠の姿がまるで本物のように生き生きととらえられていたからにほかなりません。それ以後、住職は少年が絵を描くのをいましめることはけっしてありませんでした。
この話の舞台は、方丈で現在はこの柱はありません。仏殿の中にこの話を描いた絵があります。
池から眺めた薄暮時間のライトアップされた仏殿の様子です。
※11月中旬の数日、ライトアップが行われます。2017年のライトアップは終了しています。
方丈の中から眺めた、ライトアップされたお庭の様子です。方丈や禅堂で座禅体験ができます。
※11月中旬の数日、ライトアップが行われます。2017年のライトアップは終了しています。
ライトアップされた方丈前のお庭の様子です。左奥に仏殿が見えます。
※11月中旬の数日、ライトアップが行われます。2017年のライトアップは終了しています。
境内にある三重塔は、南北朝時代の永和2(1376)年に建てられたもので、岡山県下では、弘安8(1285)年に建てられた美作市の長福寺の塔に次いで2番目に古い塔です。宝福寺の中でも、戦国時代の戦火を免れ残っている唯一の建物です。本瓦葺、丹塗りの三重塔で、各重のバランスも良い名塔です。

般若院 (はんにゃいん)

宝福寺三重塔から細い道路挟んで南側に、般若院があります。ここのお庭も美しいです。
湯豆腐や抹茶をいただくことができます。
総社名物玉どうふ(丸い豆腐)を使った湯豆腐が有名です。寒い日でしたので、温かい湯豆腐を美味しくいただきました。

雪舟誕生地の碑 (せっしゅうたんじょうちのひ)

岡山自動車道 岡山・総社インターチェンジ近くの田園風景の中に、雪舟生誕の地と伝えられている場所があります。地元の人々により顕彰碑が立てられていて、将来、この地周辺を雪舟生誕地公園として整備する計画があるそうです。
木立に囲まれた中に、「書聖雪舟誕生碑」・昭和12年8月に建立と記載された顕彰碑があります。
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