がま細工
がまざいく県北部に位置する蒜山地域で育つ植物「ヒメガマ」は、防水性に優れ、軽くて丈夫なことから、その機能性とガマ本来の艶を活かして作られているのが「がま細工」です。かつては、雪が多いこの地域に欠かせない雪駄や蓑(みの)などに加工されていましたが、今では大小さまざまな手提げカゴや花筒なども登場し、現代の暮らしに溶け込む用品として広く親しまれています。
作り方は当時と変わらず、多くの手間と時間を要します。ヒメガマの栽培から始まり、収穫した後に傷やシミがなく色付きが良い物だけを厳選。編み込み用の小縄も自ら手がけ、ヤマカゲ(シナノキ)から取り出した繊維を手で撚る行程が出来栄えを左右することから、修得するまでに3年はかかると言われています。こうして用意した材料を木製の織機「こもげた」と錘になる「つちのこ」で編み込み、丁寧な手作業によって生み出されるかま細工。その丈夫さから長く愛用できるのが特徴で、次第に飴色へと変化していく様子も魅力のひとつです。
県指定郷土伝統的工芸品:昭和57年9月
基本情報
住所 | 〒717-0613 岡山県真庭市蒜山下徳山339-5 |
---|---|
電話番号 | 0867-66-3375(蒜山蒲細工生産振興会) |
公式サイト |