猫小説『ノラや』の舞台になった山の上に佇む、古民家美術館へ
今回の体験の舞台は岡山市北区金山寺の山の上、古民家スタイルで営まれている「招き猫美術館」です。初代館長が「猫がふらりと歩いていそうだなぁ」と、この土地を気に入ったことがはじまりなのだとか。内田百聞の猫小説『ノラや』の舞台モデルの地でもあるそうです! 美術館前のミラーに看板、入り口の門の上、美術館横の建物の扉上にも……見渡す限り猫だらけ!
アーティスティックな招き猫に囲まれ、福をたくさん受け取ります
まずは、美術館を見学。入館料は一般600円、小・中学生300円。学芸員の虫明比斗子(むしあけ・ひとこ)さんにご案内いただきます。招き猫信仰の由来は諸説あるそうで……仏教伝来の際、船に猫を乗せて鼠による経典被害を防いだ話や、東京の豪徳寺で猫が井伊直孝一行を雷雨から救った話などが有名とのこと。奥へ進むと、立体的なものから平面的なものまで、たくさんの招き猫作品が……!
福寿横丁で願掛け! 叶う確率の高さに、学芸員さんもビックリ!?
最初のコーナーは、福寿横丁! 神社の雰囲気漂う部屋に鎮座しているのは、白い大きな招き猫「ラッキーちゃん」。お札にお願い事を書いて、白ラッキーちゃんのいる空間に結ぶと願いが叶うそうです。隣の部屋には、黒バージョンのラッキーちゃんが! 周りには、お願いが叶ってお礼参りに来た人たちからの、感謝のお札がギッシリ。「本当に多くの方から成就の報告をいただきます」と、虫明さん。
お洒落な古民家の屋根裏スペースに、世界中の招き猫が大集合!
続けて2階に上がると、一風変わった梁に支えられた屋根裏空間が広がります。一段高くなった展示用スペースには、日本中・世界中から集められた招き猫の姿が……! その数なんと、500体を超えるとのこと! 初代館長は、80年代頃まで日本の店頭で多く見られた、古き良き招き猫を愛していたのですが、昨今その文化が廃れてしまったことを嘆いて、コレクションし始め、美術館設立に至ったそうです。
猫の絵本も集合! 館名も縁起のいい「ラッキーキャッツハウス」へ
いよいよ、オリジナル招き猫作り体験へ……! 招き猫作りは、美術館横の建物「ラッキーキャッツハウス」で開催しており、体験料は1,500円。扉を開けると、そこには壁一面猫関連の絵本で埋め尽くされた「山猫文庫」のコーナーが広がります。こちらのスペースは、2020年2月22日、猫の日にオープンしたばかり。
作家さんの招き猫作品に見惚れながら、アイディアを練ります
奥の体験場所コーナーに入ると、壁の上から下まで、色とりどりで個性的な招き猫でいっぱい! 多種多様な材料を使った招き猫作品から、色合いやデザインのインスピレーションを受け取ります。この中には、作家さんが作ったものも多くあるとのこと。可愛らしく美しい作品を見ながら、オリジナル招き猫のイメージを膨らませます。
まずは鉛筆で下書き。紙面上でイメージを固め、3Dで実践!
いざ、制作開始! まずは、ポストカード程の大きさの紙に、鉛筆で下書きをします。実際に色つけをする招き猫は3D。そのため紙面上でも、猫の表面から裏面に至るまで入念にデザインを練っていきます。紙への下書きが終わったら、素焼き状態の招き猫に、実際に鉛筆で色塗りの際の目安となる線を描いていきます。
いざ、色つけ! 好みの色と筆で、アーティストのように絵を描こう
用意されているのは、太・中・細の3種類の筆、水の入ったバケツ、金を含む約10色のアクリル絵の具。筆は何本使ってもよく、絵の具も乾きが早いものが準備されています。プラスチックでできたシートの上に絵の具を置き、必要に応じて色を混ぜ、好みの色を作ります。アーティスト気分で色付け作業を進めます。難しい作業ではないので、お子様と一緒でも大丈夫!
絵の具を乾かし、可愛くおめかししたら、オリジナル招き猫の完成!
色つけが完了したら乾かす作業へ。招き猫の全面にドライヤーを当て、一気に乾かします。最後は、スタッフさんが首元に可愛らしい赤い紐を結んで仕上げてくれて、オリジナル招き猫の完成です! その後、招き猫は緩衝材に包んでもらえるので、壊れる心配なく持ち帰れます。
招き猫の持つ意味を知って、自分にピッタリのおみやげを探そう!
美術館を後にする前に、お土産コーナーへ立ち寄りました。右手はお金を、左手は人のご縁を招いてくれると言われている招き猫。「いっそ、両取り!」と、両手を上げている招き猫もたくさん! 色にも意味があります。白・開運、赤・病除け、黒・魔除け、金・金運、など……。たくさんの招き猫と触れ合ったあとは、ここで自分のお願いにピッタリな子を見つけ、福を連れて帰りましょう!
お申し込み方法
オリジナル招き猫作りは下記よりご予約いただけます。
【所要時間】約1時間
【料金】1,700円〜(別途、入館料一般600円、小・中学生300円が必要)
【対象年齢】6歳〜
【所要時間】約1時間
【料金】1,700円〜(別途、入館料一般600円、小・中学生300円が必要)
【対象年齢】6歳〜