土作り
備前焼作りは、土作りからスタート!
まずは備前焼に使わる土の加工作業、「土作り」についてご紹介します。
①土を天日で乾かす
まずは備前の土を天日で乾かします。前回制作する時に出た「削りかす」や、窯で焼く前に失敗してしまったものなども、もう一度天日干し。土は余すところなくすべて再利用します。
②土を水に溶かす
干した土をハンマーなどで粉々に砕いてからポリバケツなどに入れ、水で溶かし、ドロドロにします。それを目の細かいザルでこすことで、小さいゴミなどが混ざらないようにします。ゴミが取れたら「ドベ鉢」と呼ばれるプランターのような鉢へ移します。
③ドベ鉢でしばらく乾燥させる
液体状になった土は、練ることができるようになるまでドベ鉢で寝かせ、水分を飛ばします。季節や天候により異なりますが、乾燥にかかるのは5〜7日間ほど。鉢と粘土の間には布を敷いて、鉢に土が引っ付かないようにします。ちなみにこのドベ鉢は、ほとんどの作家たちが自分で作って焼成するそうです。
④ある程度乾いたらアーチ状にする
手で持てる状態にまで土の水分が飛んだら円柱形に整えて、アーチ状にして並べていきます。こうすることで土全体に空気が触れて、まんべんなく土を乾燥させることができます。
⑤いい硬さになったら、土作りは完了!
触ってみて、耳たぶくらいの硬さになったら土作りは完了です。これらの工程を経てやっと、粘土を練って、ろくろで成形する、いわゆる「陶芸」的な作業に移れます。
作る予定の作品数や人員数によりますが、ここに至るまでかかる日数は約2〜3週間になります。
①土を天日で乾かす
まずは備前の土を天日で乾かします。前回制作する時に出た「削りかす」や、窯で焼く前に失敗してしまったものなども、もう一度天日干し。土は余すところなくすべて再利用します。
②土を水に溶かす
干した土をハンマーなどで粉々に砕いてからポリバケツなどに入れ、水で溶かし、ドロドロにします。それを目の細かいザルでこすことで、小さいゴミなどが混ざらないようにします。ゴミが取れたら「ドベ鉢」と呼ばれるプランターのような鉢へ移します。
③ドベ鉢でしばらく乾燥させる
液体状になった土は、練ることができるようになるまでドベ鉢で寝かせ、水分を飛ばします。季節や天候により異なりますが、乾燥にかかるのは5〜7日間ほど。鉢と粘土の間には布を敷いて、鉢に土が引っ付かないようにします。ちなみにこのドベ鉢は、ほとんどの作家たちが自分で作って焼成するそうです。
④ある程度乾いたらアーチ状にする
手で持てる状態にまで土の水分が飛んだら円柱形に整えて、アーチ状にして並べていきます。こうすることで土全体に空気が触れて、まんべんなく土を乾燥させることができます。
⑤いい硬さになったら、土作りは完了!
触ってみて、耳たぶくらいの硬さになったら土作りは完了です。これらの工程を経てやっと、粘土を練って、ろくろで成形する、いわゆる「陶芸」的な作業に移れます。
作る予定の作品数や人員数によりますが、ここに至るまでかかる日数は約2〜3週間になります。
土練り
日本陶芸界の必須項目、「菊練り」=「土練り」
土の硬さを均一にし、土の中に入った余計な空気を抜く。扱いやすい土にして以降の作業をスムーズにするための「土練り」についてご紹介します。
①土作りを終えた土を用意
まずは2~3週間以上かけ、じっくり作った土をドベ鉢から出します。
②両手のひらを使って、押して戻してをリピート
縦長の楕円形を描くように粘土を押しつぶし、伸びた端を持ち上げ、手前に折りたたむように練り込む。再び奥へと押し伸ばし、これを何度も何度も繰り返すことで、全体が同じ柔らかさになり、また土中に含まれる細かな気泡もつぶれてなくなります。
③ついに菊練り完了!
これで菊練りが完了。練り終えると菊の花のように模様が入ることから「菊練り」と呼ばれています。実は熟練の技術が必要で、菊練りをマスターするまでには3年かかると言われています。
④まとめて、しっかり保管する
最後は菊練りの要領で粘土を少しずつ丸めていき円錐形にして、土が乾燥しないようにビニールなどで包み、次の工程「ろくろ」で使うまで保管します。
①土作りを終えた土を用意
まずは2~3週間以上かけ、じっくり作った土をドベ鉢から出します。
②両手のひらを使って、押して戻してをリピート
縦長の楕円形を描くように粘土を押しつぶし、伸びた端を持ち上げ、手前に折りたたむように練り込む。再び奥へと押し伸ばし、これを何度も何度も繰り返すことで、全体が同じ柔らかさになり、また土中に含まれる細かな気泡もつぶれてなくなります。
③ついに菊練り完了!
これで菊練りが完了。練り終えると菊の花のように模様が入ることから「菊練り」と呼ばれています。実は熟練の技術が必要で、菊練りをマスターするまでには3年かかると言われています。
④まとめて、しっかり保管する
最後は菊練りの要領で粘土を少しずつ丸めていき円錐形にして、土が乾燥しないようにビニールなどで包み、次の工程「ろくろ」で使うまで保管します。
ろくろ①
陶芸の花形「ろくろ」を使って器作り①
「陶芸」と聞いて多くの人がイメージする、ろくろを使った工程を細かくご紹介。
今回は、わかりやすい「ビアマグ」の作り方を紹介します。
①作る個数分の粘土を丸める
まずは、ビアマグを作るのに必要な量の粘土を丸め、作る個数分置いておきます。すぐ取れるよう、また乾燥しないように、ボウルに入れて上からビニールを掛けておきます。
②ろくろの中心に粘土をセットする
丸めた粘土を一つとり、ろくろの中心にセット。上から軽く押さえて円形にします。
③ろくろを回し形を作る
ろくろを回し始め、粘土を小さな円錐形に引き上げます。
④ろくろに粘土を定着させる
粘土を上から押さえ付けて、ろくろに粘土をしっかり定着させ中心を取り扱いやすくします。この作業は「土殺し(つちごろし)」と呼ばれています。
⑤コップ状に形を整える
指で真ん中を目印になるよう少しくぼませて、親指で広げていきます。内側の底は一度できあがってしまうと修正がきかないので、厚みや大きさなど注意深く作ります。底のサイズが決まれば両手で包み込むようにして少しづつ手を上へ引き上げていき、コップ状にしていきます。
(ろくろ②へ続きます。)
今回は、わかりやすい「ビアマグ」の作り方を紹介します。
①作る個数分の粘土を丸める
まずは、ビアマグを作るのに必要な量の粘土を丸め、作る個数分置いておきます。すぐ取れるよう、また乾燥しないように、ボウルに入れて上からビニールを掛けておきます。
②ろくろの中心に粘土をセットする
丸めた粘土を一つとり、ろくろの中心にセット。上から軽く押さえて円形にします。
③ろくろを回し形を作る
ろくろを回し始め、粘土を小さな円錐形に引き上げます。
④ろくろに粘土を定着させる
粘土を上から押さえ付けて、ろくろに粘土をしっかり定着させ中心を取り扱いやすくします。この作業は「土殺し(つちごろし)」と呼ばれています。
⑤コップ状に形を整える
指で真ん中を目印になるよう少しくぼませて、親指で広げていきます。内側の底は一度できあがってしまうと修正がきかないので、厚みや大きさなど注意深く作ります。底のサイズが決まれば両手で包み込むようにして少しづつ手を上へ引き上げていき、コップ状にしていきます。
(ろくろ②へ続きます。)
ろくろ②
陶芸の花形「ろくろ」を使って器作り②
⑥コップの厚みを整える
コップの内と外を押さえつつ、少しずつ薄く・高く伸ばしていく。さらに内と外から指で挟み伸ばしながら、狙った高さと厚みにしていきます。
⑦飲み口を仕上げる
シカの革を使って飲み口を滑らかに仕上げます。
⑧ろくろからコップを切り離して完成!
最後に「切糸(きりいと)」と呼ばれるピアノ線のような専門道具で、作品をろくろから切り離して完成です。
※その他の細かい作業
作品を水で湿らしながら制作するために底に溜まった水分を先にスポンジがついた棒で吸い取ったり、また鉄の物差しのようなものを作品の表面に当ててろくろを回すことで整えたりと形成以外にもいくつかの作業があります。
コップの内と外を押さえつつ、少しずつ薄く・高く伸ばしていく。さらに内と外から指で挟み伸ばしながら、狙った高さと厚みにしていきます。
⑦飲み口を仕上げる
シカの革を使って飲み口を滑らかに仕上げます。
⑧ろくろからコップを切り離して完成!
最後に「切糸(きりいと)」と呼ばれるピアノ線のような専門道具で、作品をろくろから切り離して完成です。
※その他の細かい作業
作品を水で湿らしながら制作するために底に溜まった水分を先にスポンジがついた棒で吸い取ったり、また鉄の物差しのようなものを作品の表面に当ててろくろを回すことで整えたりと形成以外にもいくつかの作業があります。
窯詰め
作品を窯に詰めるだけ?…実は重労働&苦心の連続!
時には1000点以上の作品を窯に詰めていきます。どこにどう作品を置くかで仕上がりの模様が変化します。
様々なテクニックを駆使して、棚に作品を詰めていきます。窯の中で一番前の部屋をウドと言います。このウドでは直接まきを炊き続けるので、最も多くの灰が作品に降りかかり、多彩な模様が生まれます。そのため、多くの作家さんはウドに気合を入れた作品を詰めるそうです。
作品の仕上がりを決めるのに重要な「窯詰め」についてご紹介します。
①窯の中に棚を作り作品を並べる
四角柱のブロックと棚板を組み合わせて棚を作り、作品を詰めるスペースを作ります。棚には「銀砂(ぎんしゃ)」と呼ばれる砂を敷き詰めます。そうすることで作品が置いた場所にくっつくことを防ぎます。
棚を作る窯の中は狭い空間なので、棚を作り作品を並べるの繰り返しはかなりの重労働になります。
・藁を使って「緋襷(ひだすき)」を付ける
作品に藁(わら)を使い焼成することで「緋襷(ひだすき)」と呼ばれる赤い線のような模様になります。この化学反応は藁と備前の土だから生まれる赤い化学反応。短い線を入れたい場合は藁を短くして作品に置き、全体に模様を入れたい場合は作品に藁を巻き付けます。
・「ボタ」と呼ばれる模様の付ける
備前焼には丸く穴が空いたような模様の器が多くあるのも特徴です。この模様は専用の粘土で円形の煎餅のような「ボタ」を作り、作品に触れさせます。すると焼き上がった時にその部分には色がつきません。
・広範囲に色の抜けを作る
「セラミックシート」という磁器の素材でできたシート使うことで、広範囲にはっきりとした色の抜けを作ることができます。
②最後に窯の全ての入り口を塞ぐ
全ての作品を詰めて、窯の全ての入り口をレンガと粘土できっちり塞いだら窯詰めは完了です。
様々なテクニックを駆使して、棚に作品を詰めていきます。窯の中で一番前の部屋をウドと言います。このウドでは直接まきを炊き続けるので、最も多くの灰が作品に降りかかり、多彩な模様が生まれます。そのため、多くの作家さんはウドに気合を入れた作品を詰めるそうです。
作品の仕上がりを決めるのに重要な「窯詰め」についてご紹介します。
①窯の中に棚を作り作品を並べる
四角柱のブロックと棚板を組み合わせて棚を作り、作品を詰めるスペースを作ります。棚には「銀砂(ぎんしゃ)」と呼ばれる砂を敷き詰めます。そうすることで作品が置いた場所にくっつくことを防ぎます。
棚を作る窯の中は狭い空間なので、棚を作り作品を並べるの繰り返しはかなりの重労働になります。
・藁を使って「緋襷(ひだすき)」を付ける
作品に藁(わら)を使い焼成することで「緋襷(ひだすき)」と呼ばれる赤い線のような模様になります。この化学反応は藁と備前の土だから生まれる赤い化学反応。短い線を入れたい場合は藁を短くして作品に置き、全体に模様を入れたい場合は作品に藁を巻き付けます。
・「ボタ」と呼ばれる模様の付ける
備前焼には丸く穴が空いたような模様の器が多くあるのも特徴です。この模様は専用の粘土で円形の煎餅のような「ボタ」を作り、作品に触れさせます。すると焼き上がった時にその部分には色がつきません。
・広範囲に色の抜けを作る
「セラミックシート」という磁器の素材でできたシート使うことで、広範囲にはっきりとした色の抜けを作ることができます。
②最後に窯の全ての入り口を塞ぐ
全ての作品を詰めて、窯の全ての入り口をレンガと粘土できっちり塞いだら窯詰めは完了です。
窯焚き
備前焼の醍醐味といえば”窯焚き”!
「土と炎の芸術」というキャッチコピーがある備前焼。その言葉通り、備前で採れる良質な土に加え、5日以上も火を絶やさず、登り窯に薪を焚べ続ける窯焚きが備前焼の見どころです。一つの窯で年に2回ほどしか行われない「窯焚き」についてご紹介します。
①一番前の部屋から点火
薪をくべるのは一番前の部屋の焚き口から。基本は、赤松の木を使います。薪を組んで空気の流れを作った上で点火します。良い作品ができることを祈って、お酒をお供えしたり手を合わせて拝む窯主さんも昔からいらっしゃるそうです。
②薪を絶やさず温度を上げていく
炎が上がってきたら、とにかく温度を上げて1000度を目指します。
温度計と時計は必須アイテム。温度計は窯の内部の温度を測る専用のものを使用します。1時間毎に温度を測り、表に記録。ちゃんと温度が上がっているかチェックするのと、窯焚き当番を交代する時の引き継ぎに使います。
③窯に次々と薪を入れて燃焼をキープする
下の焚き口から薪を入れることで燃焼をキープし、合間合間に上の焚き口から薪を入れて温度を徐々に上げていきます。それぞれ、投入した薪が燃え尽きる前に新しい薪を追加するので、常に窯の周囲には薪を用意します。
最短でも5日間、長い時は10日以上も窯を焚き続けるため、陶工たちが何人か集いシフト制で窯を焚きます。窯主は間に仮眠をとって体力を温存します。そして、手伝ってもらった陶工さんが窯を焚く時には窯焚きを手伝いに行くのが通例です。
④窯の灰をかき混ぜる
時折、上の焚き口から柄が長い鉄製のシャベルを突っ込んで灰をかき分けます。その際には美しく踊る炎を見ることができます。滅多に見られない備前の窯焚きには、わざわざ遠くから来られる見学者も多いです。
⑤”炭入れ”をおこなう
窯焚き5日目には、窯内の温度は1200℃を超えてしっかりと焼き締まり、そろそろ窯焚きを終えようかという段階に入ります。その終盤に行うのが”炭入れ”です。窯の横から柄の長いシャベルで砕いた木炭を入れ、直接作品に降りかけます。すると降りかかった部分だけ酸素がなくなり、「桟切り(さんぎり)」という模様が生まれます。
木炭が酸素を吸うと酸素不足から、煙は黒く変色。黒煙となって煙突から立ち上ります。
⑥焚き口をレンガで閉じて数日待つ
焚き口をレンガで閉じて、土で隙間を埋めて終了です。窯の中の温度が高いため、作品を取り出せるようになるのは約3日後になります。
①一番前の部屋から点火
薪をくべるのは一番前の部屋の焚き口から。基本は、赤松の木を使います。薪を組んで空気の流れを作った上で点火します。良い作品ができることを祈って、お酒をお供えしたり手を合わせて拝む窯主さんも昔からいらっしゃるそうです。
②薪を絶やさず温度を上げていく
炎が上がってきたら、とにかく温度を上げて1000度を目指します。
温度計と時計は必須アイテム。温度計は窯の内部の温度を測る専用のものを使用します。1時間毎に温度を測り、表に記録。ちゃんと温度が上がっているかチェックするのと、窯焚き当番を交代する時の引き継ぎに使います。
③窯に次々と薪を入れて燃焼をキープする
下の焚き口から薪を入れることで燃焼をキープし、合間合間に上の焚き口から薪を入れて温度を徐々に上げていきます。それぞれ、投入した薪が燃え尽きる前に新しい薪を追加するので、常に窯の周囲には薪を用意します。
最短でも5日間、長い時は10日以上も窯を焚き続けるため、陶工たちが何人か集いシフト制で窯を焚きます。窯主は間に仮眠をとって体力を温存します。そして、手伝ってもらった陶工さんが窯を焚く時には窯焚きを手伝いに行くのが通例です。
④窯の灰をかき混ぜる
時折、上の焚き口から柄が長い鉄製のシャベルを突っ込んで灰をかき分けます。その際には美しく踊る炎を見ることができます。滅多に見られない備前の窯焚きには、わざわざ遠くから来られる見学者も多いです。
⑤”炭入れ”をおこなう
窯焚き5日目には、窯内の温度は1200℃を超えてしっかりと焼き締まり、そろそろ窯焚きを終えようかという段階に入ります。その終盤に行うのが”炭入れ”です。窯の横から柄の長いシャベルで砕いた木炭を入れ、直接作品に降りかけます。すると降りかかった部分だけ酸素がなくなり、「桟切り(さんぎり)」という模様が生まれます。
木炭が酸素を吸うと酸素不足から、煙は黒く変色。黒煙となって煙突から立ち上ります。
⑥焚き口をレンガで閉じて数日待つ
焚き口をレンガで閉じて、土で隙間を埋めて終了です。窯の中の温度が高いため、作品を取り出せるようになるのは約3日後になります。
窯出し
5日間の窯焚きを終えて…いざ、窯出し!
窯焚きを終えて、中に入られるようになるまで冷ますこと約3日間。焼き上がった備前焼を取り出す、「窯出し」の手順をご紹介します。
①バールで入口をこじ開ける
まずは、粘土できっちり閉じられた入り口を、バールを使ってこじ開けます。
②窯の中から焼き上がった作品を取り出す
一番前の部屋(ウド)は、薪をくべる口があるため、作品が最もたくさんの灰を浴びる場所。そこに置いておいた花器はにゴツゴツと灰が盛り上がるように付着します。これがそのまま器の模様になるのが、備前焼の面白いところです。
「窯詰め」で藁やセラミックシートなどを使用した作品の仕上がりをご紹介。
・「窯詰め」で藁を巻いた茶碗(上の写真を参照)
茶碗全体が赤茶色に変色し、藁を敷いた部分が線(「緋襷(ひだすき)」)となって現れました。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
・「窯詰め」で「ボタ」を置いた作品(上の写真を参照)
ボタを置いた部分だけ抜けができて、自然なゆがみを持つ丸い模様が中央に現れました。一色で仕上げるだけではなく、より華やかな印象になりました。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
・「窯詰め」で「セラミックシート」を敷いた作品(上の写真を参照)
シートを敷いた右側には灰が落ちず、はっきりとしたコントラストの作品に仕上がりました。右下に現れている赤い線は、藁を1本だけ置いて焼いたことで生まれた「緋襷(ひだすき)」の模様です。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
①バールで入口をこじ開ける
まずは、粘土できっちり閉じられた入り口を、バールを使ってこじ開けます。
②窯の中から焼き上がった作品を取り出す
一番前の部屋(ウド)は、薪をくべる口があるため、作品が最もたくさんの灰を浴びる場所。そこに置いておいた花器はにゴツゴツと灰が盛り上がるように付着します。これがそのまま器の模様になるのが、備前焼の面白いところです。
「窯詰め」で藁やセラミックシートなどを使用した作品の仕上がりをご紹介。
・「窯詰め」で藁を巻いた茶碗(上の写真を参照)
茶碗全体が赤茶色に変色し、藁を敷いた部分が線(「緋襷(ひだすき)」)となって現れました。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
・「窯詰め」で「ボタ」を置いた作品(上の写真を参照)
ボタを置いた部分だけ抜けができて、自然なゆがみを持つ丸い模様が中央に現れました。一色で仕上げるだけではなく、より華やかな印象になりました。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
・「窯詰め」で「セラミックシート」を敷いた作品(上の写真を参照)
シートを敷いた右側には灰が落ちず、はっきりとしたコントラストの作品に仕上がりました。右下に現れている赤い線は、藁を1本だけ置いて焼いたことで生まれた「緋襷(ひだすき)」の模様です。(写真は磨き・洗い済みの完成作品です。)
仕上げ
作品は焼き上がれば完成…ではない!
前回の窯出し編で取り出してすぐの作品は灰がびっしりとこびりついて表面はイガイガです。最後は、販売できる状態になるまでの「仕上げ」の工程をご紹介します。
①まずは作品を”磨く”
灰をかぶっていたり、また土に含まれている小石などが焼成後に飛び出てくることがあります。それらをまずはやすりで削ります。これを”磨く”と言います。用意する道具は、「棒やすり」「紙やすり(目は粗い方)」「軍手」(手がガサガサになるので)「マスク」(削った粉を吸い込むのを防ぐ)の4つです。
②やすりを使って削り滑らかにする
最初に棒やすりで大きな凹凸を削り、次は紙やすりを使って、もっと滑らかにします。やすりをかける毎に素手で作品の表面をなでて、指に引っ掛かる突起はないか、「手で触った時にすべすべして心地よいか」と、常に確認しながら丁寧に進めます。
とても時間がかかる上に、表面を素手でなでる度に指の皮もどんどん削れていきます。終わる頃にはすっかり指紋がなくなり、熱い飲み物などは、素手で持てなくなることもあります。
③磨き終えたら水漏れ検査へ
しっかり磨き上げたコップでも、中から水が漏れては使い物になりません。そのため、水を入れて一晩放置し、ヒビやワレから水が染み出していないかをチェックします。
④最後に水洗いをして完成!
1000度以上の火に耐えて割れず・ゆがまず、さらに水漏れ検査を無事に通過できた優秀な作品たち。最後は水で2度洗いをして完成です。
①まずは作品を”磨く”
灰をかぶっていたり、また土に含まれている小石などが焼成後に飛び出てくることがあります。それらをまずはやすりで削ります。これを”磨く”と言います。用意する道具は、「棒やすり」「紙やすり(目は粗い方)」「軍手」(手がガサガサになるので)「マスク」(削った粉を吸い込むのを防ぐ)の4つです。
②やすりを使って削り滑らかにする
最初に棒やすりで大きな凹凸を削り、次は紙やすりを使って、もっと滑らかにします。やすりをかける毎に素手で作品の表面をなでて、指に引っ掛かる突起はないか、「手で触った時にすべすべして心地よいか」と、常に確認しながら丁寧に進めます。
とても時間がかかる上に、表面を素手でなでる度に指の皮もどんどん削れていきます。終わる頃にはすっかり指紋がなくなり、熱い飲み物などは、素手で持てなくなることもあります。
③磨き終えたら水漏れ検査へ
しっかり磨き上げたコップでも、中から水が漏れては使い物になりません。そのため、水を入れて一晩放置し、ヒビやワレから水が染み出していないかをチェックします。
④最後に水洗いをして完成!
1000度以上の火に耐えて割れず・ゆがまず、さらに水漏れ検査を無事に通過できた優秀な作品たち。最後は水で2度洗いをして完成です。