妖精の森ガラス美術館「High tide　～中原 司　ガラス作品展示～」

妖精の森ガラス美術館2階企画展示室でガラス作家・中原 司（なかはら つかさ）さんの造形作品が展示されます。
中原さんは倉敷芸術科学大学ガラスコースを卒業後、岡山県倉敷市真備町に工房を構えて制作活動をしています。真備町は2018年の西日本豪雨で河川の堤防が決壊し、水没した地域。中原さんの工房も屋根まで水に浸かり、甚大な被害を受けました。同展では、完成間近でありながら豪雨被害で破損してしまった造形作品1点を修復したものが展示されます。
中原さんは板ガラスを重ねて接着し、研磨して作品に仕上げていく作風で、彫刻や照明作品などを幅広く制作。今回展示される作品「High tide」はガラスと金属（鉄、ステンレス）の複合作品で、ガラス部分はまるで水のゆらめきを想起するような曲面になっています。西日本豪雨の被害を風化させない、そこから学んだ教訓を未来につなげたいという思いを作品から感じ取ってみてください。