手織作州絣
ておりさくしゅうがすり津山市で作られている「手織作州絣」は、藍色に映える繊細な幾何学模様が特徴の織物。太めの木綿糸が使われていたことから、丈夫な生地として庶民の間で親しまれてきました。模様のモチーフになるのは椿や松、鶴や亀など縁起がいいとされるものが多く、現在ではこれらの図案を組み合わせることで、伝統を受け継ぎながらも新たなデザインを追求しています。手織作州絣特有の繊細な模様を生み出す要となるのが「括り(くくり)」の行程です。紡いだ糸を束にして、模様になる部分を紐でしっかりと括り、染料となる藍が染み込まないようにします。括りの間隔をあえて空けることで模様の濃淡を出したり、緯糸(よこいと)と経糸(たていと)の両方に括りを施すことで動きのある柄を表現したりと、織工の技術と感性を活かした模様が生み出されていきます。織りの行程を経て、出来上がった反物は、着物だけでなくブックカバーやがま口財布、名刺入れといった様々な小物に縫製。木綿のやさしい肌触りで手に馴染み、日々の暮らしに溶け込んでいます。
県指定郷土伝統的工芸品:昭和56年1月
基本情報
住所 | 岡山県津山市 |
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電話番号 | 0868-23-0811(作州絣保存会) |
公式サイト | |
交通アクセス(車) | 中国自動車道津山ICから約15分 |
交通アクセス(公共) | JR津山駅からタクシー約10分 |
駐車場 | あり(作州民芸館駐車場を利用) |